不思議 の 国 の アリス ハート の 女王。 不思議の国のアリス 女王さまのクロケー場

ふしぎの国のアリス

不思議 の 国 の アリス ハート の 女王

アリス 白ウサギを追いかけて、不思議の国に迷い込み、様々な冒険をすることになる少女。 本作中では年齢は明言されないが、おそらく7歳に設定されている。 物語で明らかになる家族は姉のみ(『不思議の国のアリス』でアリスの兄の存在を示唆する台詞がある)。 彼女の自慢の飼い猫で、うっかりその話をしてネズミを怖がらせることになるダイナは、本作では会話の中で言及されるのみだが、次作『鏡の国のアリス』では子猫とともに姿を見せる。 「ダイナ」はリデル家の飼い猫につけられていた名前である。 後年のキャロルの説明によれば、アリスの性格は可愛らしさ、優しさ、素直さ、おとなしさ、礼儀正しさ、そして好奇心によって特徴付けられている。 いくぶん衒学的なところもあり、学校で習い覚えた知識や詩の暗誦をしばしば披露しようとするが、物語の中ではおおむね失敗に終わる。 また一人二役を演じるといった空想癖もある。 アリスはしばしばがそのモデルであると言われるが、キャロル自身は「アリス」はいかなる現実の子供にも基づいていない、純然たる虚構であると何度か発言していた。 ジョン・テニエルは、アリスを金色の長い髪を持つ少女として描いたが、このアリス像は黒髪・おかっぱ頭であったアリス・リデルとはまったく異なっている。 この金髪のアリスについては、キャロルの推薦でメアリー・ヒルトン・バドコックという少女の写真を元にして描かれたとしばしば言われてきたが、キャロルが写真を購入したとされる日付がすでにテニエルが12点の挿絵を仕上げていたこと、またのちのキャロルの書簡で、テニエルがアリスにモデルを使わなかったと嘆いていることなどから、あまり信憑性はないと考えられる。 テニエルの挿絵では、アリスはエプロンをつけた膝丈のドレス()を着ており、この姿はのアニメ映画をはじめとして後世の翻案や挿絵でもしばしば踏襲されている。 この服装は次作『鏡の国のアリス』でもおおむね共通するが、次作の挿絵と比べるとエプロンのフリルがなく、ストッキングの縞も入っていない。 また「アリスバンド」として知られる額のが見られるのも次作においてである。 白ウサギ [ ] 布告役姿の白ウサギ 服を着て言葉を発しながらアリスの傍を横切り、結果的にアリスを不思議の国へ導くことになるウサギ。 彼は公爵夫人のもとに急いでいるところであり、2章では扇子(この扇の効果でアリスは体が小さくなる)と手袋を落とし、第4章ではアリスを女中と間違えて使いにやったのち、部屋いっぱいに大きくなったアリスを何とかして追い出そうとする。 そして、第8章では、ハートの王と女王とともに現われて、周囲に追従してまわり、11章および12章の裁判の場面では、布告役として姿を現すなど、比較的物語を通して姿を見せるキャラクターである。 後年の解説では、キャロルは白ウサギについて、彼はアリスの対照(「分身」ではなく)として生み出されたキャラクターであり、アリスの「若さ」「大胆さ」「あふれる元気」「決意のすばやさ」に対して、「分別くささ」「臆病」「脆弱」「狐疑逡巡」をその特徴とし、「きっと震え声で話すだろう」と述べている。 白ウサギのキャラクターは、リデル家のかかりつけの医者であったヘンリー・ウェントワース・アクランドがモデルであるとも言われている。 なお、キャロルとアリス・リデルが遊んだでは、ウサギを見かけることは珍しくなく、ウサギが穴に飛び込むような場面も驚くようなことではなかった。 公爵夫人 [ ] アリスと公爵夫人 非常に醜い容貌の夫人。 チェシャ猫の飼い主。 第6章にて自宅の中でチェシャ猫、赤ん坊、料理人とともに登場するが、初登場時は不機嫌な態度で、赤ん坊のお守をアリスに押し付けて女王のクロッケー会場へ出向いていく。 その後、女王の耳を殴って死刑宣告を受けていたが、アリスが女王に助言したことによって、牢獄から連れ出されてくる。 このときは打って変わって上機嫌になり、尖ったあごをアリスの肩に食い込ませながら、アリスがなにかを言うごとに、そこに教訓を見いだすが、女王の叱責を受けて退散していく。 テニエルが描いた公爵夫人は、その特徴的な頭飾りなどから、16世紀のの画家による絵画『』をモデルにしていると考えられている。 マサイスの絵のモデルとなっているのは、14世紀にとを領有していたと言われている。 彼女は「マウルタッシュ」(ポケット口)とあだ名され、歴史上もっとも醜い婦人と言われていた。 また、マウルタッシュ(Maultasche)という言葉には、「平手打ち」の意味もある。 ただし、テニエルがマサイスの油絵を参考にしたのか、それとも複製の銅版画を見たのかは、はっきりとはわからない チェシャ猫 [ ] チェシャ猫 常ににやにや笑いを浮かべている猫。 第6章で公爵夫人とともに登場した後、一匹で木の上に現われて、アリスに三月ウサギと帽子屋の家の方向を教えた。 その後、「笑いなしの猫」ならぬ「猫なしの笑い」(a grin without a cat)となって消える。 その後、第8章のクロッケー場で再び登場し、首から上だけを空中に出現させて、女王たちを翻弄する。 チェシャ猫は、当時よく知られていた「チェシャ猫のように笑う」という慣用表現をもとにして作られたキャラクターである。 この言葉の由来は不明だが、主な説に• の旅館の看板に笑っているライオンの顔が描かれていた• チェシャ地方のチーズは一時期猫の形に作られていた といったものがある。 なおチェシャ州はキャロルが生まれた地方でもある。 またリデル家の紋章は三頭のライオンであった。 三月ウサギ [ ] 「」の三月ウサギ(中央) 第7章にて、自宅の前で帽子屋、ヤマネとともに「」を開いている。 帽子屋とともにチェシャ猫から「気が狂っている」と評される。 アリスにありもしないワインを勧めたり、他の会話に茶々を入れるなどする。 第12章では、裁判の証人として連れられてきた帽子屋とともに登場し、帽子屋の証言を否認する。 帽子屋と同じく、三月ウサギは「三月のウサギのように気が狂っている」という慣用表現から作られている。 これは、三月がウサギの発情期で、雄のウサギが落ち着かない行動を取ることに由来する。 テニエルの挿絵では、藁を頭に巻いた姿で描かれている。 やリア王の狂気の場面を連想させるこの藁の冠は、当時の政治風刺漫画において、狂人を表現するための常套手段であった。 しかし、この狂気の徴は、テニエルが『鏡の国のアリス』の挿絵を描いてからは、ほどなく使われなくなったと見られる。 そのため、後世の挿絵画家にも、この特徴はあまり重視されず、ディズニーのアニメーションに至っては、不可解な柔毛のようなものに変えられることになった。 三月ウサギは次作『鏡の国のアリス』でも「ヘイヤ」と名を変えて帽子屋とともに登場する。 なお、「白ウサギ」も「三月ウサギ」も、日本語ではともに「ウサギ」であるが、英語では前者は「ラビット」、後者は「ヘアー」ではっきり区別される。 帽子屋 [ ] 帽子屋 三月ウサギの家の前で、三月ウサギ、ヤマネとともに「」を開いている男。 女王の前で歌った「きらきらこうもり」(「」のパロディになっている)が不興を買って死刑宣告を受けて以来、時間が言うことを聞かなくなり、ずっと6時のお茶の時間のままになってしまったという。 そのため、彼の時計は、何日かを示すことはできても、何時かを示すことはできない。 彼は、第11章の裁判の場面で証人として再登場するが、慌てふためいた受け答えをして、裁判官役の王をいらだたせることになる。 三月ウサギとともに「気が狂っている」とチェシャ猫から評される帽子屋は、「帽子屋のように気が狂っている」という、当時一般的だった慣用表現をもとに作られたキャラクターである。 この表現は、「mad as an adder」の転化とも考えられるが、それとともに当時の帽子屋はしばしば本当に気が狂ったという事実がある。 これは、帽子のの製造過程で水銀が使われ、これがしばしば水銀中毒を引き起こしたことによる。 また、水銀中毒の初期症状は、当時「帽子屋の震え」と呼ばれていた。 テニエルが描いた帽子屋は、奇人として知られていたクライスト・チャーチの用務員セオフィラス・カーターがモデルになっていると言われている。 彼は、雨の日でも欠かさずシルクハットを被り、「狂った帽子屋」と呼ばれていた。 発明家でもあった彼は、目覚ましの代わりに寝ている人間を撥ね起すベッドというような奇妙な発明も行っている。 カーターモデル説は、1930年代にH・W・グリーンによって『タイムズ』に投書されたことに始まる。 これによれば、キャロルは、彼をモデルとするために、わざわざテニエルをオックスフォードに呼び寄せたという。 しかし、『アリスとテニエル』の著者マイク・ハンチャーは、キャロルの日記や手紙などの資料からは、キャロルがテニエルをオックスフォードに呼び寄せたという証拠は見つからず、断定はできないとしている。 また、カーターに限らず、当時の帽子職人は、その製造過程において水銀を使用するために、精神に異常をきたす者が多かったという。 帽子屋は、次作『鏡の国のアリス』でも「ハッタ」と名を変えて三月ウサギ(ヘイヤ)とともに登場する。 眠りネズミ [ ] 帽子屋たちにティーポットに詰め込まれる眠りネズミ 「」で三月ウサギ、帽子屋とともに登場する、常に眠そうにしているネズミ。 すぐに眠りはじめて、三月ウサギたちから乱暴に起され、7章の終わりでは彼らによってティーポットに詰め込まれる。 第11章でも、証人の帽子屋らとともに再登場する。 英語の「眠りネズミ」(dormouse)はを意味する言葉であり、ヤマネと訳されている訳書もある。 ヤマネは、冬眠時間が長いことで知られる動物である。 この眠りネズミのキャラクターは、キャロルと親交のあったのペットで、テーブルの上で眠り込む癖のあったをモデルにしているらしい。 また、では、古くなったティーポットに干草を入れて、その中でヤマネを飼ったり、ティーポットに入れたヤマネをプレゼントにしたりする習慣があった。 なお、「狂ったお茶会」で眠りネズミが披露する、糖蜜の井戸の中の小さな(little)三姉妹は、リデル家(Liddel)の三姉妹をそれぞれ指している。 エルシーは、L. すなわち長女ロリーナ・シャーロット、ティリー(Tillie)は家族の間のニックネームがマティルダであった三女イーディス、レイシー(Lacie)はアリス(Alice)のアナグラムになっている。 また、オックスフォード近郊のビンゼーには、糖蜜の井戸と呼ばれる井戸が実際にあった。 ハートの女王 [ ] 詳細は「」を参照 のハートの女王。 第8章より王や廷臣たち(いずれもトランプ)とともに登場し、フラミンゴとハリネズミを使ったクロッケー大会を主催する。 不快の種を見つけては、「首をはねろ! 」と言いつけて回る。 しかし、その後で王が密かに罪人を解放しており、グリフォンからは「思い込んでいるばかりで、処刑なんてやったためしがない」と評されている。 第11章と第12章では、裁判官役の王とともに玉座に座って裁判に臨む。 この場面では、告訴状としての「ハートの女王」の最初の一節が白ウサギによって朗読され、女王のタルトをジャック(英語ではknaveで、「悪党」の意味がある)が盗んだとして告発が行われる。 テニエルの挿絵では、王の服装が当時の標準的な「ハートのキング」の絵札に準じているのに対し、女王は本来そのライバルであるスペードのクイーンのような服装をさせられている。 スペードのクイーンは伝統的に復讐や死の女神として扱われていたカードである。 テニエルの描いたハートの女王の顔はまたに似ているとしばしば指摘されるが、マイケル・ハンチャーによれば『』でテニエルによって描かれたガートルード妃()の面影もあるという ルイス・キャロルは後年、ハートの女王を手に負えない激情や盲目的な怒りの化身として生み出したと記している。 代用ウミガメ [ ] アリスにロブスターのカドリールを教える代用ウミガメとグリフォン アリスが女王に半ば命令され、グリフォンに連れられてその身の上話を聞くことになる生き物。 第9章では、かつて本物のウミガメであった頃に受けたさまざまな授業科目(これらはキャロルの言葉遊びによる、実際の初等教育のパロディになっている)を涙ながらに語り、第10章では「子だらの歌」「ウミガメのスープ」の歌を披露する。 「代用ウミガメ」(Mock Turtle)は「代用ウミガメスープ」(Mock Turtle Soup)をもじったものである。 このスープは、緑色をしているウミガメスープの代用品で、ウミガメの代わりに子牛の頭を用いて作られる。 つまり、「代用のウミガメスープ」から本来存在しない「代用ウミガメ」を創作したのである。 テニエルの挿絵では、ウミガメに牛の頭、後ろ足、尻尾をつけた姿で描かれる。 この姿は、キャロルの友人ダックワースの発案であったという。 涙もろい代用ウミガメと気さくなグリフォンは、涙もろく情に流されやすいオックスフォード人気質を揶揄したキャラクターである。 代用ウミガメの話の中で言及される、週に一度だらけ方(Drawling)、伸び方(Stretching)、とぐろを巻いて気を失う方法(Fainting in Coils)を代用ウミガメに教えに来たアナゴの先生は、を指していると考えられる。 ラスキンは実際に週に一度リデル家にやってきて、素描(Drawing)、写生(Sketching)、油絵(Painting in Oils)をその子息に教えていた。 痩せて面長だったラスキンは確かにアナゴを思わせるところがある。 その他 [ ] グリフォン 第2章でアリスがつくった涙の池を泳いでくるネズミ。 アリスの猫や犬の話をこわがって逃げ出すが、池をあがってから体を乾かすためと称してウィリアム征服王に関する無味乾燥な話を披露し、その後アリスに請われてなぜ猫を怖がるようになったかを示すための長い「尾話」(tale)をはじめる(この部分は尻尾の形をしたで書かれている)。 このネズミはリデル家の家庭教師であったミス・プリケットを念頭に書いたものと言われている。 第3章にて、涙の池からアリスと動物たちが上がったあと、体を乾かすために「コーカスレース」をはじめることを提案する鳥。 彼はルイス・キャロルことチャールズ・ドジソン自身を指している。 どもるとき自分の名を「ド、ド、ドジソン」と発音したことによる。 またドードー鳥とともに登場するアヒル(ダック)、オウム(ローリー)、子ワシ(イーグレット)はそれぞれロビンソン・ダックワース、ロリーナ・リデル、イーディス・リデルを指し、全体としてこの物語成立の発端となった1862年6月のピクニックの一行を示唆している。 のビル 第4章で登場。 家のなかで大きくなってしまったアリスを追い出すために、白ウサギによって煙突から家に入らされるが、アリスに高く蹴り上げられのびてしまう。 第11・12章では陪審員のひとりとして登場し、尖筆でキイキイ音を立てていたためにアリスにそれを取り上げられる。 「トカゲのビル」(Bill the Lizard)は「」(Benjamin Disraeli)をもじったものという説がある。 青 小さくなったアリスが森の中のキノコの上で出会うイモムシ。 ぞんざいな口調でアリスにあれこれ問いただした後、キノコのかさの一方を食べれば大きく、一方を食べれば小さくなれると教えて去る。 テニエルによるイモムシの挿絵は一種のだまし絵になっており、イモムシの鼻と口のように見える部分はよく見るとイモムシの足である。 女王に命じられてアリスを代用ウミガメのところへ連れてゆく伝説上の生物。 体の上部は鷲、下部はライオンになっていて、キリストにおける神と人間の合体のシンボルとしてヨーロッパでは中世からよく知られていた。 グリフォンはキャロルやアリス・リデルが住んでいたオックスフォード、トリニティ・カレッジの紋章に使われており、ふたりにとって親しいものだったと考えられる。 たち ハートの女王と王の配下や親族。 スペード(鋤を意味する)は庭師、クラブ(棍棒の意味がある)は兵士、ダイヤは廷臣、ハートは王子や王女である。 脚注 [ ]• 、106頁。 、13頁。 、32頁。 、28-29頁。 、175-178頁。 、178—179頁。 、41頁。 、15頁。 、32頁。 、89頁。 、70頁。 、75-78頁。 、89-90頁。 、114-115頁。 、82-94頁。 、95-96頁。 、173-175頁。 、102-103頁。 、154頁。 、123頁。 、110-111頁。 、110頁。 、112-116頁。 、106-112頁。 、119頁。 、118頁。 、135頁。 、185-186頁。 、50頁。 、47-48頁。 , pp. 69—70. 、73頁。 、135頁。 、117頁。 参考文献 [ ]• ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』 注、 訳、東京図書、1980年4月15日。 ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』マーティン・ガードナー 注、 訳、東京図書、1980年10月3日。 ルイス・キャロル『新注 不思議の国のアリス』マーティン・ガードナー 注、高山宏 訳、東京図書、1994年9月3日。 - 原タイトル: More annotated Alice. 桑原茂夫『』河出書房新社〈ふくろうの本〉、2007年4月24日。 平倫子『ルイス・キャロル小事典』定松正 編、研究社出版〈小事典シリーズ 4〉、1994年7月。 『』宝島社〈e-MOOK 宝島社ブランドムック〉、2012年8月28日。 マイケル・ハンチャー『アリスとテニエル』 訳、東京図書、1997年2月。 - 原タイトル: The Tenniel illustrations to the "Alice" books. Brooker, Will 2004-03-31 , Alice's Adventures: Lewis Carroll in Popular Culture, New York: Continuum,• Cohen, Morton N. , ed. 1979 , The Selected Letters of Lewis Carroll, London: Macmillan, 関連項目 [ ]•

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不思議 の 国 の アリス ハート の 女王

お庭の入り口には、おおきなバラの木が立っていました。 そこにさいているバラは白でしたが、そこに庭師が三人いて、それをいっしょうけんめい赤くぬっていました。 アリスは、これはずいぶん変わったことをしていると思って、もっとよく見ようと近くによってみました。 ちょうど近くにきたら、一人がこう言ってるところでした。 「おい五、気をつけろ! おれをこんなペンキだらけにしやがって!」 「しょうがないだろ」と五は、きつい口ぶりで言いました。 「七がひじを押したんだよ」 すると七が顔をあげていいました。 「そうそうその調子、いつも人のせいにしてりゃいいよ」 「 おまえはしゃべるんじゃない!」と五。 「女王さまがついきのうも、おまえの首をちょん切るべきだって言ってたぞ!」 「どうして?」と最初にしゃべったのが言います。 「二! おまえにはかんけいない!」と七。 「かんけい、大ありだよ!」と五。 ほかの二人も見まわして、みんなふかぶかとおじぎをしました。 「ちょっとうかがいますけど」とアリスは、こわごわきいてみました。 「なぜそのバラにペンキをぬってるんですか?」 五と七はなにもいわずに、二のほうを見ます。 二は、小さな声でこうきりだしました。 「ええ、なぜかといいますとですね、おじょうさん、ここにあるのは、ほんとは 赤いバラの木のはずだったんですがね、あっしらがまちがえて白いのをうえちまったんですわ。 それを女王さまがめっけたら、みーんなくびをちょん切られちまいますからね。 「女王さまだ! 女王さまだ!」そして庭師三名は、すぐに顔を下にはいつくばってしまいました。 足音がたくさんきこえて、アリスは女王さまが見たかったのでふりむきました。 まずはこん棒を持った兵隊さんが十名。 みんな庭師三名とおんなじかたちをしています。 長方形で平べったくて、かどから手と足がはえてます。 つぎに 廷臣 ( ていしん )たち十名。 これはみんな、ダイヤモンドで全身をきかざって、兵隊さんたちと同じく、二名ずつでやってきました。 そのあとからは王さまの子どもたち。 このかわいい子たちは、手に手をとってたのしそうにぴょんぴょんはねながら、二名ずつでやってきます。 ぜんぶで十名いて、みんなハートのかざりだらけです。 つづいてはお客たちで、ほとんどが王さまや女王さまたちですが、アリスはそのなかにあの白うさぎがいるのを見つけました。 はや口で心配そうにしゃべっていて、だれがなにを言ってもにこにこして、アリスに気がつかずにとおりすぎました。 それからハートのジャックがきます。 王さまのかんむりを、 真紅 ( しんく )ビロードのクッションにのせてはこんでいます。 そしてこのおもおもしい行列の一番最後に、 ハートの王さまと女王さまがやってまいりました。 アリスは、自分も庭師三名と同じようにはいつくばったほうがいいのかな、とまよいましたが、王さまの行列でそんなきそくがあるなんて、きいたことはありませんでした。 「それに、もしみんなが顔を下にはいつくばって、だれも行列を見られなければ、行列なんかしたってしょうがないじゃない?」そう思ってアリスは、そのまま立って、まっていました。 行列がアリスの向かいにやってくると、みんな止まってアリスをながめました。 そして女王さまがきびしい声でききます。 「これはだれじゃ!」きかれたハートのジャックは、へんじのかわりににっこりおじぎをしただけでした。 「ばかものめが!」と女王さまは、きぜわしく何度もふんぞりかえります。 そしてアリスにむかってつづけました。 「そこな子ども、名前は?」 「アリスともうします、女王陛下」とアリスはとってもれいぎ正しくもうしました。 でもそのあとでこう思いました。 「でも、これみんなただのトランプなんだわ。 なんにもこわがることないわね!」 「して こやつらはだれじゃ?」と女王さまは、バラの木のまわりにはらばいになっている庭師たちを指さしました。 というのも、顔を下にしてはいつくばっていたし、せなかのもようはみんないっしょなので、女王さまはそれが庭師か、兵隊さんか、 廷臣 ( ていしん )たちか、それとも自分の子どものうち三名なのか、わからなかったのです。 「あたしにわかるわけないでしょう」アリスはこう言って、自分のゆうきにわれながらびっくりしました。 「 あたしにはかんけいないことですから」 女王さまは怒ってまっ赤になり、そして野獣みたいにしばらくアリスをにらみつけてから、ぜっきょうしました。 王さまが手を女王さまのうでにかけて、びくびくしながら言います。 「まあまあ、まだ子どもじゃないか!」 女王さまは怒って王さまからはなれ、ジャックにいいました。 「こやつらをひっくりかえせ!」 ジャックはとてもしんちょうに、片足でそうしました。 「立て!」と女王さまが、かんだかい大声で言うと、庭師三名はすぐにとびおきて、王様と、女王さまと、お子たちと、そのほかみんなにぺこぺこおじぎをはじめました。 「やめんか! めまいがする!」と女王さまがどなります。 そしてバラの木のほうを見てつづけました。 「ここで いったいなにをしておった?」 「おそれながらもうしあげますと、女王陛下どの」と二がとてもつつましく、片ひざをついて言いました。 「こやつらの首をちょん切れ!」そして行列がまたうごきだしましたが、兵隊さんが三名のこって、かわいそうな庭師たちの首をはねようとしますので、庭師たちはアリスに助けをもとめてかけよってきました。 「首なんか切らせないわ!」とアリスは、近くにあったおっきな花びんに庭師たちを入れてあげました。 兵隊さん三名は、一分かそこらうろうろしてさがしていましたが、だまってほかのみんなのあとから行進してきます。 「あやつらの首はちょん切ったか!」と女王さまはさけびます。 「あのものどもの首は消えてしまいました、女王陛下どの!」と兵隊たちがさけんでこたえました。 「よろしい! おまえ、クロケーはできる?」 兵隊たちはだまってアリスのほうを見ました。 この質問が明らかにアリスむけだとでもいうように。 「ええ!」とアリス。 「ではおいで!」と女王さまがほえ、アリスは行列にまじって、これからどうなるのかな、と心から思いました。 となりを歩いていたのは白うさぎで、こちらの顔を心配そうにのぞきこんでいます。 「ええとっても」とアリス。 こう言いながらも、かたごしに心配そうにのぞいて、それからつま先だちになって、アリスの耳近くに口をもってきてささやきました。 「公爵夫人は死刑宣告をうけたのですよ」 「どうして?」 「いま、『まあかわいそうに』とおっしゃいましたか?」とうさぎ。 「いいえ、言ってませんけど。 ぜんぜんかわいそうだと思わないし。 うさぎがちぢみあがってささやきます。 でも、一分かそこらでみんなおちついて、試合開始です。 アリスは、こんなふうがわりなクロケー場は見たこともないと思いました。 そこらじゅう、うねやみぞだらけ。 玉は生きたアナグマで、マレットは生きたフラミンゴ、そして兵隊さんたちがからだをおって四つんばいになって、ゲートをつくっているのです。 アリスがまず一番くろうしたのは、フラミンゴをじっとさせておくことです。 フラミンゴのからだは、なんとかうまいぐあいにうでの下におさめて、足をたらすようにしたのですけれど、でもだいたい、ちょうど首をきちんとのばさせて、その頭でアナグマをたたこうとしたとたんに、フラミンゴはぐいっと首をねじって、アリスの顔を見あげます。 そしてその顔が、いかにもわけわかりませんという顔つきなので、ついふきだしてしまいます。 さらに頭を下げさせて、もう一回やってみようとすると、アナグマがまるまるのをやめて、もぞもぞあっちへいってしまおうとしているので、すごく頭にきます。 おまけに、アナグマをむかわせたい方向には、たいがいうねやみぞがあったし、それに四つんばいの兵隊さんたちも、しょっちゅうおきあがってはクロケー場のよそにうろうろしています。 アリスはじきに、こいつはじつにむずかしいゲームだぞ、という結論にたっしました。 参加者たちはみんな、順番をまったりしないで、いっぺんに玉をうっていて、そのあいだずっといいあらそっては、アナグマをとりあってけんかしてます。 そしてじきに女王さまはカンカンに怒って、そこらじゅうズシズシうろついては、「あやつの首をちょん切れ!」だの「こやつの首をちょん切れ!」だの一分に一度くらいはわめいています。 アリスはとってもいやーな気持ちになってきました。 そりゃたしかに、自分はまだ女王さまとはもめていませんけれど、でもそれがすぐにでもおきかねないのはわかります。 「そうなったらあたし、どうなっちゃうの? ここではみんな、首切りが大好きなんだもの。 まだ生きてる人がいるほうが不思議ってもんだわ!」 アリスは、なんとかにげだすほうほうはないか、さがしていました。 見られずににげられないものかと思っているところへ、宙に変なものがあらわれているのに気がつきました。 最初はとっても首をひねりましたが、一分かそこらながめていると、それがニヤニヤわらいだとわかりました。 「あら、チェシャねこだわ。 これでお話相手ができた」 「ちょうしはどうだい」ねこは、しゃべれるだけのものがあらわれたとたんに言いました。 アリスは、目があらわれるまでまってから、うなずきました。 「両耳が出てからじゃないと、話してもむだね。 片耳でもいいけど」一分かそこらで、頭がぜんぶあらわれたので、アリスはフラミンゴをおいて、試合のようすを話しだしました。 ねこは、もうじゅうぶんにあらわれたと思ったらしくて、頭から先はもう出てきませんでした。 「ぜんぜん公平にやってないと思うわ」とアリスは、ちょっとぐちっぽくきりだしました。 「ぜーんぜん」とアリス。 そこでつづけます。 「だれと話をしとるのかえ?」と王さまがアリスのところにやってきて、ねこの頭をとても不思議そうにながめました。 しょうかいさせていただけますか」 「どうもようすがまるで気にいらん」と王さま。 「しかし、のぞみとあらば、わが手にせっぷんを許してつかわす」 「やめとく」とねこ。 「失敬なことを! それと、わしをそんな目で見るな!」と王さまは、アリスのうしろにかくれてしまいました。 「ねこだって王さまを見るくらいはできる。 どっかでそう読んだんですけれど、どこでかはわすれました」とアリス。 「ふん、こやつはここにいてはまかりならん」と王さまはとてもきっぱりもうしまして、ちょうどとおりすがりの女王さまによびかけました。 「妻や! おまえ、このねこをどうにかしてもらえんかね?」 女王さまは、問題があればその大小をとわず、解決法は一つでした。 「首をちょん切れ!」とまわりを見もしないで申します。 「わしみずから首切り役人をつれてまいるとしよう」と王さまはうれしそうに言って、いそいで出かけました。 アリスは、いまのうちにもどって試合のようすを見てみよう、と思いました。 女王さまが、カッカしてわめきちらしているのが遠くできこえたからです。 順番をのがしたせいで、参加者が三名、もう死刑にされたのがきこえたし、試合はもうめちゃくちゃで、自分の順番かどうかぜんぜんわからなかったので、これじゃなんだかまずいぞ、と思いました。 そこで自分のアナグマをさがしにでかけました。 アナグマはべつのアナグマとけんかのまっさいちゅうで、だからアナグマどうしをぶつけるにはぜっこうのチャンス、とアリスは思いました。 ただ一つ困ったことに、フラミンゴがお庭のむこう側にいってしまっていて、そこでアリスが見たところ、木にとびあがろうとして、むだにがんばっています。 フラミンゴをつかまえてもどってきたころには、アナグマのけんかも終わっていて、二匹ともいなくなっていました。 「でもどうでもいっか。 クロケー場のこっち側は、ゲートがぜんぶいなくなっちゃってるし」そう思ってアリスは、フラミンゴがまたにげださないように、うでの下にしっかりとかかえて、お友だちともっとおしゃべりしようと、もどっていったのです。 チェシャねこのところにもどってみると、まわりにかなりおっきな人ごみができていたのでおどろきました。 首切り役人と王さまと女王さまが、 論争 ( ろんそう )をしています。 三名は同時にしゃべっていますが、それ以外はみんなだんまりで、すごくもじもじしています。 アリスがすがたを見せたとたん、その三名がいっせいに自分の意見をうったえてきて、問題を解決してくれ、といいます。 そして三名とも自分の言いぶんをくりかえすのですが、みんな同時にしゃべるので、いったいそれぞれなにを言ってるのか、きちんと理解するのは、とてもたいへんでした。 首切り役人の言いぶんは、首を切りおとすには、まずその首がどこかのからだにくっついていなくちゃダメだ、というものです。 首だけの首を切りおとすなんて、いままでやったこともないし、だからいまさら この 歳 ( とし )になってはじめるつもりもないよ、と言います。 王さまの言いぶんは、首がそこにあるんだから、それを切りおとすだけのことでなんの問題もない、へりくつをもうすな、というものでした。 女王さまの言いぶんは、いますぐなんとかしないと、みんな一人のこらず死刑にしてやる、というものでした(この最後のことで、みんなあんなに困って不安そうだったのです)。 アリスとしてはなんと言っていいかわかりませんでした。 「あれは公爵夫人のものだわ。 だから 公爵夫人におききになったほうがいいわよ」 「あやつはろうやにおるぞ。 つれてまいれ」と女王さまが首切り役人にもうしますと、役人は矢のようにびゅーんととんでいきました。 役人がいってしまったとたんに、ねこの頭は消えだしまして、公爵夫人をつれて役人がもどってきたころには、もう完全に消えてしまいました。 だから王さまと役人はあちこちかけずりまわって、必死でねこをさがし、ほかのみんなは試合にもどっていきました。

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ハートの女王

不思議 の 国 の アリス ハート の 女王

ドアの先は大きな海があり、砂浜ではをリーダーとする「ぐるぐるレース」が行われていた。 そこで白うさぎを目撃したアリスはあわてて後を追う。 白うさぎを見失ったアリスの前にとの双子に引き留められ、「」の話を聞かされる。 なんとか二人の長話から逃げ出したアリスは白うさぎの家を見つける。 そこで、不思議なお菓子を食べたアリスの体が巨大化し、家に引っ掛かってしまう。 白うさぎはアリスを怪物だと思い、ドードー鳥に助けを求める。 ドードー鳥が家ごと怪物(アリス)をいぶそうとし始める。 アリスは何かを食べれば元の大きさに戻れると考え、庭のニンジンをかじる。 すると、アリスはとても小さくなり、再び走って行った白うさぎを追って巨大な庭に迷い込む。 公開から約20年後、大学生の間でサイケな雰囲気が漂う作品としての評価を受け、流行した。 ディズニー側はこの反応を良いものとは捉えていなかったが、長い間、失敗作として見ていた作品が、この時代になって受け入れられたのかもしれない、と考えたため、積極的にアリスに関する活動を挟むこととなった。 これにより、1974年、1981年と再リリースが行われた。 1981年にはビデオ、ベータマックス、レーザーディスクが発売された。 その後も、1986年(クラシックス作品として)、1991年(40周年記念版)、1994年(マスターピース・コレクション)、1999年(DVD)、2000年(ゴールド・クラシックス・コレクション)、2004年(スペシャル・エディション2枚組)として再販された。 初公開版:1973年公開。 TBS版:1979年・1981年、TBSで2度放映。 旧版:1984年製作。 ポニー・バンダイ・パイオニア販売ソフトに収録• 新版:1990年、旧版に一部追録。 ブエナ・ビスタ販売ビデオ・DVDに収録• 最新版:2001年、新版に一部追録。 DVD(2005年、2011年販売)とBlu-rayに収録• その他:、、、、、、• (DVD版追加部分):、、、• 翻訳・訳詞:トランスグローバル、演出:、• スペシャル・エディション新録キャスト(2005年)• (声:)• (声:) 用語集 ロケーション• (1999年発表)• (未発表曲).

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