うつろひたる菊 現代語訳。 『蜻蛉日記』うつろひたる菊 現代語訳 藤原の道綱の母作 おもしろい よくわかる古文

蜻蛉日記『町の小路の女・うつろひたる菊』(さて、九月ばかりになりて〜)の品詞分解 / 古文 by 走るメロス

うつろひたる菊 現代語訳

つとめて 【注1】、 なほ 【注2】も あらじ 【注3】と思ひて、 嘆きつつひとり寝る夜 の 【注4】 あくる 【注5】間は いかに 【注6】久しきものとかは 知る 【注7】 と、 例 【注8】よりは ひきつくろひ 【注9】て書きて、 うつろひたる 【注10】菊に さしたり 【注11】。 返り事、「明くるまでも 試みむ 【注12】と しつれ 【注13】ど、 とみなる 【注14】召し使ひ の 【注15】 来合ひたりつれ 【注16】ば なむ 【注17】。 いと ことわりなりつるは 【注18】。 げにや 【注19】げに冬の夜 ならぬ 【注20】まきの戸も遅くあくるは わびしかりけり 【注21】」 さても、いと あやしかりつる 【注22】ほどに、 ことなしびたる 【注23】。 しばしは、 忍びたる 【注24】さまに、「内裏に。 」など言ひつつぞ あるべき 【注25】を、 いとどしう 【注26】 心づきなく 【注27】思ふことぞ、 限りなきや 【注28】。 重要な品詞と語句の解説 語句【注】 品詞と意味 1 つとめて 名詞。 意味は「翌朝」。 2 なほ 副詞。 意味は「そのまま何もしないで」。 3 あらじ ラ変動詞「あり」の未然形+打消意志の助動詞「じ」の終止形。 意味は「いられまい」。 4 の 格助詞の主格。 意味は「~が」。 「の」の見分け方については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 5 あくる カ行下二段動詞「あく」の連体形。 「明くる」と「開くる」の掛詞になっている。 6 いかに 副詞。 意味は「どんなに」。 7 知る ラ行四段動詞「知る」の連体形。 係助詞「かは」に呼応している。 8 例 名詞。 意味は「いつも」。 9 ひきつくろひ ハ行四段動詞「ひきつくろふ」の連用形。 意味は「注意を払う」。 10 うつろひたる ハ行四段動詞「うつろふ」の連用形+存続の助動詞「たり」の連体形。 意味は「色あせている」。 11 さしたり サ行四段動詞「さす」の連用形+完了の助動詞「たり」の終止形。 意味は「挿した」。 12 試みむ マ行上一段動詞「試みる」の未然形+意志の助動詞「む」の終止形。 意味は「試みよう」。 「む(ん)」の見分け方については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 13 しつれ サ変動詞「す」の連用形+完了の助動詞「つ」の已然形。 意味は「した」。 14 とみなる ナリ活用の形容動詞「とみなり」の連体形。 意味は「急だ」。 15 の 格助詞の主格。 「~が」。 16 来合ひたりつれ ハ行四段動詞「来合ふ」の連用形+完了の助動詞「たり」の連用形+完了の助動詞「つ」の已然形。 意味は「来合わせてしまった」。 17 なむ 係助詞「なむ」。 「なむ」の後に「帰りし・去りし」などが省略されている。 係り結びの省略については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 18 ことわりなりつるは ナリ活用の形容動詞「ことわりなり」の連用形+完了の助動詞「たり」の連体形+終助詞「は」。 意味は「当然のことであったなあ」。 19 げにや 副詞「げに」+間投助詞「や」。 意味は「本当に」。 20 ならぬ 断定の助動詞「なり」の未然形+打消の助動詞「ず」の連体形。 意味は「ではない」。 21 わびしかりけり シク活用の形容詞「わびし」の連用形+詠嘆の助動詞「けり」の終止形。 意味は「つらいものだなあ」。 22 あやしかりつる シク活用の形容詞「あやし」の連用形+完了の助動詞「つ」の連体形。 意味は「不審に思っていた」。 23 ことなしびたる バ行四段動詞「ことなしぶ」の連用形+存続の助動詞「たり」の連体形。 意味は「素知らぬ顔をしている」。 24 忍びたる バ行上二段動詞「忍ぶ」の連用形+存続の助動詞「たり」の連体形。 意味は「隠している」。 25 あるべき ラ変動詞「あり」の連体形+当然の助動詞「べし」の連体形。 意味は「あるべき」。 26 いとどしう シク活用の形容詞「いとどし」の連用形。 意味は「ますます」。 「いとどし う」は「いとどし く」がウ音便化している。 27 心づきなく ク活用の形容詞「心づきなし」の連用形。 意味は「不愉快だ」。 28 限りなきや ク活用の形容詞「限りなし」の連体形+間投助詞「や」。 意味は「この上ないことよ」。 翌朝、そのままなにもしないでいられまいと思って、(和歌を詠んだ。 ) 嘆きながら、一人で寝る夜が明けるまでの間が、どんなに長いものかを、あなたは分かっていますでしょうか。 戸を開ける間も待てないあなたですから、分からないでしょうね。 と、いつもよりは注意を払って書いて、色のあせている菊に挿した。 (そしてそれを夫に送った。 )夫の返事として、「夜が明けるまでも待つことを試みようとしたけれども、急用の役人が来合わせてしまったので、(行かざるを得なかったのですよ。 )(あなたが言うことは)しごく当然のことでありましたよ。 本当に本当に(あなたが言うとおり冬の夜はなかなか明けずつらいものだけれど)、冬の夜ではない槇の戸を、なかなか開けてもらえないのもつらいことでしたよ。 」 それにしても、とても不審に思っている中で、(夫は)素知らぬ顔をしている。 しばらくは、隠している感じで、「宮中に 行く)。 」などと言い続けるべきなのに、ますます不愉快に思うことは、この上ないことよ。 いかがでしたでしょうか。 この箇所で特に重要な文法事項は次の通りです。 ・和歌の掛詞が分かるようにしておきましょう(注5)。 ・係り結びの省略は、省略された語が補えるようにしておきましょう(注17)。 ・注18「ことわりなり」・注19「げに」・注21「わびし」・注22「あやし」・注23「ことなしぶ」・注27「心づきない」は重要単語ですので、訳せるようにしておきましょう。 倉橋先生! 講義ありがたいんですが、 この話、仲直りできてない じゃないですか!! だから言ったでしょ。 この場面に相応しく ないって!! 知りませんよ。 やばい!! 妻が変身した!! !!! 何これ? 奥さん、変わりすぎでしょ!! うちに妻、 めちゃくちゃ強いので、 たぶんやられちゃうと 思うんですけど、 一緒に戦いましょう。 一緒にって、私、 関係ないですけど。 何で戦うのですか? ボス戦と同じなんで、 強制的に戦闘に なりまーす。 !!! この画面、前にも 出てきたな!.

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『平家物語』 木曽義仲の最期 後半 現代語訳 おもしろくてよくわかる現代語訳

うつろひたる菊 現代語訳

さればよと、 いみじ う 心憂しと思へども、言は むやうも知らであるほどに、二三日ばかりありてあかつきがたに門をたたく時あり。 現代語訳 私の思った通りだと、 たいそう情けないと思うが、どうしようもない気持ちで途方にくれていると、二三日たって明け方に(私の家の)門をたたく時があった。 品詞分解 「されば 感動詞 「さればよ」は連語でやっぱりそうだった。 はたして思った通りだった。 予想や予感が的中した時に使います。 よ 間投助詞 詠嘆 と 格助詞、 「いみじう シク活用形容詞「いみじ」連用形「いみじく」のウ音便 315の75番 心憂し ク活用形容詞「心憂し」終止形• つらい、なさけない、苦しい• おもしろくない、不快だ ここは1です。 315の61番 と 格助詞、 思へ ハ行四段活用動詞「思ふ」已然形 ども 接続助詞、 言は ハ行四段活用動詞「言ふ」未然形 「いはむやうも知らで」でどう言ってよいかわからないで。 言いやる方法もわからないで。 なんとも言いようがなく 茫然自失して取り乱して、途方にくれている様子です。 む 婉曲の助動詞「む」連体形。 「がた」はおおよそーのころを表す接尾語。 に 格助詞 門 名詞 を 格助詞 たたく カ行四段活用動詞「叩く」連体形 時 名詞 あり ラ行変格活用動詞「あり」の終止形。 つとめて、 なほもあら じと思ひて、 現代語訳 夫兼家が帰ってきたようだと思うと、不愉快なので私の家の門を開けさせないでいると、(夫兼家はそのまま)いつもの(町の小路の女の)家と思われるところに行ってしまった。 翌朝、やはりこのままではいられないと思って、 テストに出るかも 「さ」は何をさすか? 兼家が筆者のもとを訪れてきたことをさす 品詞分解 「さ 副詞 ここでは兼家が筆者のもとに訪れてきたことを指しています。 「さなめり」であの人が訪ねてきたらしい。 の 格助詞 家 名詞 と 格助詞 おぼしき シク活用形容詞「おぼし」連体形 思われる ところ 名詞 に 格助詞 ものし サ行変格活用「ものす」連用形 ある、いる、行く、来るなどの動作を具体的な表現をせずに漠然と婉曲に表します。 ここではgoの意味で兼家が町の小路の女の家だと思われるところに行っちゃったんですね。 たり 完了の助動詞「たり」の終止形。 現代語訳 (私が家の門を開けさせるほんのわずかな時間さえも待てずに立去ってしまうようなあなたには) (なかなか帰ってこないあなたを待ち望んで悲しみにくれて嘆きながら)一人で(寂しく)寝る夜が明けるまでの時間が どれだけ長いものか、おわかりになるのでしょうか。 いえ、きっとあなたはおわかりにならないでしょうね。 と、いつもよりは筆跡にも注意して丁寧に書いて、(自分から町の小路の女に気持ちが変わってしまった兼家のように)色が変わってしまった菊の枝に結びつけ(て兼家に送っ)た。 品詞分解 嘆き カ行四段活用「嘆く」連用形 つつ 接続助詞 ひとり 名詞 寝る ナ行下二段活用「寝(ぬ)」連体形 眠る。 横になる。 夜 名詞 の 格助詞 あくる カ行下二段活用「あく」連体形 夜が「明ける」に戸を「開ける」意味が掛けられています。 ま 名詞 間 は 係助詞 いかに 副詞 久しき シク活用形容詞「久」連体形 もの 名詞 と 格助詞 かは 係助詞 (反語)(係り結び) 知る ラ行四段活用「知る」連体形(「かは」結び) と 格助詞、 例 名詞 いつも、ふだん より 格助詞 は 係助詞 ひきつくろひ ハ行四段活用「ひきつくろふ」連用形 筆跡にもことさら注意して て 接続助詞 書き カ行四段活用「書く」連用形 て 接続助詞、 移ろひ ハ行四段活用「移ろふ」連用形• 移動していく 移り住む• (状態や事情・状況が)変わっていく• (色が)あせていく かわっていく• (紅葉などが)色づく ここは3です 「うつろひたる菊」で色変わりした菊 夫兼家のこころが他の女へ移ったことほのめかしています。 現代語訳 (私の手紙への兼家からの)返事に、「(門が開くのを)夜が明けるまでも待ってみようとおもったけれど、急用をつげる使者が自分のもとにやって来たのに出会ったので。 (門があくまで待たずにすぐにどこかに行ってしまったとあなたが怒るのも)たいそうもっともなことです。 (ましてこの寒い冬の夜のことなので余計にやりきれず寂しいものです。 しばしは、 忍び たるさまに、「内裏に。 」など言ひつつ ぞある べきを、いとどし う こころづきなく思ふこと ぞ、 限りなきや。 現代語訳 それにしても、(私がこれほど辛い思いをしているというのに、あの夫は)たいそう不思議になるほどしらばっくれれている。 しばらくは遠慮している様子で「宮中に(用事があるので参内しなくてはいけない=からあなたのもとには行けません)」などと言い続けているべきなのに、(そういう言い訳もしないで平然としている夫の様子をみるにつけ)いっそう不愉快に思うことこの上ない。 品詞分解 さても 接続詞 それにしても 「さても」は• そうして• そうであっても• それにしても ところで• それにしてもまあ、なんとまあ の意味があります。 いと 副詞 あやしかり シク活用形容詞「あやし」連用形• 不思議だ 異常だ• 賤しい 身分が低い• 人目を避ける 人目を避けて秘密にする• 恋い慕う• こらえる 気づかないようにする 包み隠す様子で宮中に行くと言ってくれればいいのに、 平然としているのが気に食わないんですね。 very muchと言った感じでしょうか。 心づきなく ク活用形容詞「こころづきなし」連用形 不愉快だ 気に食わない ゴロゴ228番 315の205番 思ふ ハ行四段活用「思ふ」連体形 こと 名詞 ぞ 係助詞、(係り結び) 限りなき ク活用形容詞「限りなし」連体形(「ぞ」結び) や 間投助詞。 (詠嘆) テスト対策 筆者が夫の兼家に対してとった態度や行動を整理すると?• 「内裏にのがるまじかりけり」と行って筆者の家からでかけた兼家を召使いに尾行させて、町の小路の女の存在を突き止める• 「あかつきがたに門をたたく」夜明け前ごろに兼家が筆者のもとに訪ねてきたらしいと思うと不愉快になって門前払いをする• このまま黙ってなんていられないと筆跡に注意して体裁を整えた歌をかいて、色変わりした菊に挿して送る• 筆者に対する気遣いもなく、平然とした顔で町の小路の女のもとに通う兼家に不快感を募らせる 兼家に対する筆者の感情がよく表現されている部分は?• さればよと、いみじう 心憂しと思へども• さなめりと思ふに、 憂くて、開けさせねば• いとどしう 心づきなく思ふことぞ、限りなきや 「『内裏に』など言ひつつぞあるべきを」という筆者の気持ちは? 兼家がよそに愛人を作ってきたのだけでも十分に気に入らないのに、まして筆者ににたいして全く気遣いをすることもなく、平然としている兼家の態度に深く憤っている。 次の「らむ」を文法的に説明すると?• 「げにやげに」の歌は「嘆きつつ」の歌をどのように受けているか、筆者と兼家の心情を考えてみると? 「嘆きつつ」からわかる筆者の心情 「あなたは私が門をあけるまでのほんのわずかな時間でさえ待つことを出来ずに、よその女のもとに行ってしまったではありませんか。 それなのに私は、門を開けるまでのじかんよりももっともっと長い時間を、たった一人でさびしく過ごしているのですよ」と兼家の愛情が衰えたことにうらみを述べて、兼家の行動を非難し、彼の心を自分に振り向けようと心を込めて読んでいる。 「げにやげに」からわかる兼家の心情 まず、妻である筆者が怒るのはもっともだとし、「あくる」の語を使うなど「嘆きつつ」の歌を全面的に受け止めたふりはしているが、「だが、すぐに戸を開けてくれないで、時間が経って遅く開けるのは、わびしくつらいことです。 まして寒い冬の夜に待たされるのですから、やりきれませんでしたよ」と実際には筆者の嘆きには少しも触れておらず、ただただ、自分勝手に自分のわびしさを主張している。 参考になれば幸いです。 この記事を読んだ人は下の記事も読んでいます.

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蜻蛉日記『町の小路の女・うつろひたる菊』(さて、九月ばかりになりて〜)の品詞分解 / 古文 by 走るメロス

うつろひたる菊 現代語訳

蜻蛉日記(かげろうにっき) 作者:藤原道綱母(ふぢわらのみちつなのはは) 「黒=原文」・ 「青=現代語訳」 解説・品詞分解はこちら 問題はこちら さて、九月(ながつき)ばかりになりて、出でに たるほどに、箱のあるを、手まさぐりに開けてみれば、 人のもとにやらむとしける文あり。 さて、九月ごろになって、(作者の夫の兼家が)出て行ってしまった時に、文箱があるのを手慰みに開けて見ると、他の女のもとに届けようとした手紙がある。 あさましさに見てけりとだに知られむと思ひて、書きつく。 意外なことだとあきれて(自分が)見てしまったということだけでも(夫の兼家に)知られようと思って、書きつける。 うたがはし ほかに渡せる ふみ見れば ここやとだえに ならむとすらん 疑わしいことです。 他の女性に送る手紙を見ると、ここへ(あなたが訪れること)は、途絶えようとしているのでしょうか。 など思ふほどに、むべなう、十月(かみなづき)つごもり方(がた)に、三夜(みよ)しきりて見えぬときあり。 などと思ううちに、思った通り、十月の末ごろに三晩続けて来ないときがあった。 つれなうて、「しばし試みるほどに。 」など気色(けしき)あり。 (それにもかかわらず、夫の兼家は)素知らぬ顔で、「しばらく(あなたの気持ちを)試しているうちに。 」などというそぶりである。 これより、夕さりつ方(かた)、「内裏(うち)に、逃るまじかりけり。 」とて出づるに、 ここ(私の家)から、夕方ごろ、「内裏(宮中)に断れそうにない用事があるのだ。 」と(夫の兼家が)出かけるので、 心得で、人をつけて見すれば、「町小路(まちのこうじ)なるそこそこになむ、止まりたまひぬる。 」とて来たり。 (私は)納得できず(おかしいと思って)、召し使いの者をつけて見させると、「町の小路にあるどこそこに、お止まりになりました。 」と(召し使いの者は)言って帰って来た。 さればよと、いみじう心憂しと思へども、言はむやうも知らであるほどに、二、三日(ふつかみか)ばかりありて、暁方(あかつきがた)に、門をたたくときあり。 思った通りだと、たいそう嘆かわしいと思うけれども、言いようも分からないでいるうちに、二、三日ほどして、明け方に門をたたくときがあった。 さなめりと思ふに、憂くて開けさせねば、例の家とおぼしきところにものしたり。 その(夫の兼家が訪れて来た)ようだと思うと、気に食わなくて、(門を)開けさせないでいると、例の家(町の小路の女の家)と思われるところに行ってしまった。 つとめて、なほもあらじと思ひて、 翌朝、そのままにしてはおくまいと思って、 嘆きつつ ひとり寝(ぬ)る夜の あくる間は いかに久しき ものとかは知る 嘆きながら一人で寝る夜が明けるまでの間は、どんなに長いものか分かりますか。 (いえ、分からないでしょう。 と、例よりはひき繕ひて書きて、移ろひたる菊に挿したり。 と、いつもよりは注意を払って書いて、色あせた菊に挿し(て手紙を送っ)た。 返り言、「あくるまでも試みむとしつれど、とみなる召し使ひの、来合ひたりつればなむ。 いと理(ことわり)なりつるは。 返事は、「夜が明けるまで待とうと試みたけれど、急用の召使の者が、来合わせたので。 (あなたのお怒りも)まことにもっともなことである。 げにやげに 冬の夜ならぬ まきの戸も おそくあくるは わびしかりけり」 まことにまことに、(冬の夜はなかなか明けないものであるが、)冬の夜ではない真木の戸も遅く開くのを待つのはつらいことですよ。 さても、いとあやしかりつるほどに、ことなしびたり。 それにしても、たいそう不思議なほど、(兼家は)何気ないふりをしている。 しばしは、忍びたるさまに、「内裏に。 」など言ひつつぞあるべきを、 しばらくは、(本来、他の女のもとに通うのを)隠している様子で、「宮中に。 」などと言っているべきなのに、 いとどしう心づきなく思ふことぞ限りなきや。 ますます激しく不愉快に思うことはこの上ないことよ。 lscholar.

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