アメリカ コロナ デモ。 米 警察官が拘束の黒人男性死亡で抗議デモ コロナ拡大おそれも

米各地で「都市封鎖」抗議デモ 死者4万人突破も経済再開求め

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ニューヨークでも大々的デモが勃発 全米に新型コロナよりも社会を揺るがす波が起こっている。 アメリカのミネソタ州ミネアポリスで、白人警察官に膝で首を押さえつけられ黒人男性が死亡した事件を発端に、ほぼ全米で抗議デモが広がったのだ。 ニューヨークでも抗議デモは広がり、いまや人々はソーシャルディスタンシング(約1. 8mの対人距離の確保)も取らず、抗議デモに参加している。 お店の破壊、略奪はニューヨークをはじめ各都市でも勃発しているため、ここだけを抜き取った日本のメディアが多いが、本質は悪人がお店を壊して商品を盗んでいる話ではない。 高級ブランド店や大型店の損失は保険でカバーされる話なので、むしろ本質からはずれてくる。 問題はもっと根が深いのだ。 死亡事件があったミネアポリスから約2000km離れたニューヨークでも、土曜日から抗議デモが始まり、日曜日になると組織的な集会が各地で行われた。 集会自体はすべて平和的に行われたが、警察の警備が手薄になったところに暴徒化した人や略奪する人が現れた。 略奪者は今回の事件で抗議している人の1%にも満たないだろう。 だが、平和的なデモ参加者も略奪者も不満がたまっていることは間違いない。 今回の発端は、警官が一般の黒人を殺害したことなので、現在警備に当たっている警官も下手にデモ隊に手を出せないことが拍車をかけている。 警官が抗議デモ参加者の扱いを間違えるとさらに過激化する可能性があるからだ。 2017年のアメリカ国勢調査によると、アメリカに黒人は12. 3%しかいない。 白人は61. 南米系(ヒスパニック・ラティーノ)は17. 6%なので、黒人よりむしろ南米系のほうが人口の割合が大きいことにもなる。 だが元々、アメリカの黒人は奴隷船によってアフリカ大陸から連れてこられた人たちで、現在のアフリカ系アメリカ人と呼ばれている黒人たちは、99%が奴隷の末裔であり子孫だ。 アメリカ南部を中心として住んでいた黒人たちは、時代とともに全米の都市部に移り住むようになった。 テキサス出身の黒人に話を聞くと「黒人にとってニューヨークのハーレムはサンクチュアリ(聖域)のようなところで、他の州では黒人が少ないので生きにくい」。 実際、モンタナ州やアイダホ州で黒人の人口は現在1%にも満たない。

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新型コロナ 米国の抗議デモ激化で16州で増加

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・黒人男性の死亡をきっかけに広がった抗議デモには、「人種差別反対」のために暴力も辞さない極左だけでなく、これと対立する極右の一部も合流している ・イデオロギー的に対立することの多い両者は、「権力による個人の抑圧」への反対で一致している ・これに加えて、デモの広がりには貧困などへの不満やコロナの影響もうかがえ、再選を目指すトランプ氏にとって最大の試練となり得る 各地で広がる黒人デモには、あらゆる差別に反対する過激な極左だけでなく、常日頃はこれと敵対することの多い極右の一部も合流している。 一見、水と油の両者には、コロナをきっかけに接点が生まれたからだ。 「人種差別反対」に協力する極右 黒人男性ジョージ・フロイド氏が白人警官に暴行され、その後死亡した事件をめぐり、人種差別に反対する抗議デモは、全米だけでなく世界各地に広がっている。 そのなかでアメリカでは暴行、掠奪、放火などもエスカレート。 アメリカ全土で6月8日までに以上が逮捕された。 アメリカの調査報道機関センター・フォー・パブリック・インテグリティのCEOで、自らも黒人である氏は、「人種差別反対」に便乗した暴力の横行の背景に、貧困や格差への不満、さらにはコロナにともなう生活苦があると指摘する。 だとすると、今回の抗議デモはアメリカの様々な不満が合流して広がったものであり、その矛先に政府の責任者であるトランプ大統領がいても不思議ではない。 そのトランプ大統領は、極左がデモを扇動していると断定し、「テロ行為」と批判を強めている。 実際、アンディファはあらゆる差別に反対するだけでなく暴力的な活動も目立ち、今回の抗議デモでもその関与はしばしば報告されている。 しかし、デモに合流するのは、トランプ政権に批判的な極左だけではない。 むしろ、 本来トランプ政権の支持基盤であるはずの極右の一部も、抗議デモに参加しているのだ。 ブーガルーとは何か アメリカのほとんどの極右はの影響が強く、今回の抗議デモに反対のデモを行う者も少なくない。 しかし、ブーガルー(Boogaloo)と呼ばれる極右の一派は、むしろ今回の抗議デモへの支持を表明している。 ブーガルーとはもともと1960年代にニューヨークなどで流行したラテン系音楽を指す。 しかし、当局の監視をかいくぐりながら活動する極右が、として用いるなかで、この語は定着した。 思想集団としてのブーガルーには、多くの極右勢力で広くみられる白人至上主義的な主張やの影響があまりない。 その一方で、 他の極右にも増して政府の権威を否定し、法律などによる権利の制限に反対する傾向が強い。 銃規制にも反対で、黒人デモを支持して集まったブーガルーのメンバーには、ライフルなどの銃器をこれ見よがしに所持している者が少なくない。 ブーガルーはいわばアメリカ開拓時代からの「自由放任」を重視し、政府の権限を極小化するべきと唱えるリバーダリアンの一派といえる。 なぜ黒人デモを支持するか そのブーガルーが黒人デモを支持する背景として、コロナの影響があげられる。 コロナが蔓延した3月以降、アメリカ全土でロックタウンが広がるなか、これに反対する抗議デモも各地で増加。 その多くはロックタウンで働く機会を失った人々によるものだったが、そのなかには「権利の制限」に反対する。 多くの州や市でロックタウンは緩和されつつあるが、現在でもブーガルーはこれに抗議を続けている。 そのなかで、白人警官による暴行をきっかけに発生した黒人デモにブーガルーが呼応したのは、「 政治権力によって個人の権利が踏みにじられることの拒絶」への共感があるからといえる。 イデオロギーを超えた連携は、こうして生まれたのだ。 イデオロギーを超えたうねり もっとも、大規模な政治変動の歴史をひも解けば、こうしたイデオロギーを超えた連携は珍しくない。 一般的に信じられているのとは違って、 政府への異議申し立ての引き金はイデオロギーよりむしろ生活上の不満であることが多いからだ。 実際、フランスで一昨年の暮れから断続的に続く、燃料費の引き上げや年金改革に反対する抗議デモ、運動は極右と極左を飲み込んだものだ。 また、2011年に中東で広がった政治変動「」は、多くの国で民主化を求める勢力やイスラーム主義者など幅広い勢力を巻き込んでいた。 さらに時代をさかのぼれば、フランス革命やロシア革命も、決して一枚岩の勢力によってではなく、時の権力者に不満を覚えた様々な政治的立場の勢力によって実現した。 20世期を代表する政治哲学者の一人、ハンナ・アレントはフランス革命以来の多くの革命において、貧困や不正などに「激怒する人々」が主導権を握った結果、政治的イデオロギーが重要でなくなったことを見出している。 「…(フランス)革命はその方向を変え、もはや自由が革命の目的ではなくなった。 すなわち、革命はその目的を人民の幸福(筆者註:つまり生活上の満足感)におくようになっていたのである。 …種々の革命が一般的にフランス革命の影響下におかれ、特に社会問題の支配の下に立たさせることになったのは明らかである」 出典:『革命について』、92-93ページ。 トランプ大統領にとっての試練 トランプ大統領は、こうした歴史や学術的考察には興味がないかもしれない。 しかし、それでもブーガルーが極左アンティファと足並みを揃えることは、トランプ大統領にとって大きな問題だ。 それがアメリカ市民の間にイデオロギーを超えて生活や政治のあり方に不満が募っていることを象徴するだけでなく、極右の多くがトランプ大統領にとっての支持基盤であるからだ。 ブーガルーはアメリカの極右全体を代表するわけではない。 しかし、それでもブーガルーがそこにいる以上、トランプ氏お得意のレッテルばり、つまり「抗議デモ=悪あるいは反米」といったシンプルなイメージ化もしにくい。 だからこそ、トランプ大統領はピンポイントでアンティファを批判するわけだが、抗議デモが拡大し、長期化すればするほど、11月に大統領選挙を控えたトランプ氏にとって不利な条件になり得る。 少なくとも、トランプ氏にとって、今回のデモが最大の試練になることは間違いないだろう。 ニュースからの転載.

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「身の危険を初めて感じる」アメリカで感じる恐怖。警官による黒人殺害のデモ激化

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ジョージ・フロイド氏が死亡した事件を引き金に、反人種差別デモは全米に急速に拡大している。 写真はデモ中に燃やされるパトカー(ジョージア州アトランタで、5月29日撮影)。 中西部ミネソタ州ミネアポリスで5月25日、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイド氏(46)が、警官に膝で首を押さえられ「息ができない」と言いながら死亡した事件を受け、「黒人の命は大切だ(Black Lives Matter)」「正義がなければ平和はない」とするデモが全米に拡大。 アメリカで建国以来続いてきた根強い人種問題に対する非難が高まっている。 1960年代の公民権運動以来の大規模な運動になる可能性も秘めている。 警察はゴム弾や催涙ガスをデモをしている人たちに撃ち込んだり、取材している記者を逮捕するなど、市民と警察の対立も先鋭化している。 一方で、抗議の声をあげる人の一部が警察の車両を焼いたり、店舗に押し入り、店内のものを通りにぶちまける暴動も、全米の都市で起きている。 ニューヨークでも多くの店舗が、入り口やショーウインドウを木の板で補強している。 新型コロナウイルス感染による自宅待機がやっと解かれ、人々が外出し始めた直後のデモ同時多発化し、人々に再びショックを与えている。 ミネアポリス警察署は、デモ隊によって放火され、全焼した(5月29日)。 フロイド氏を捕らえた警官4人が解雇されただけで逮捕されなかった(のちに逮捕)ことが市民の怒りを買い、デモ隊が警察署に放火。 デモ隊が警察署を取り囲んでいたことから、現場に消防隊が近づけず、警察署は全焼した。 この後デモは30日から全米に広がり、CNNによると25都市が夜間外出禁止令を発し、13州で州兵が待機している。 ニューヨーク・マンハッタンでも、複数箇所でデモが発生し、同市は5月31日までに、市内で340人を逮捕したと発表した。 ニューヨークで開かれるデモは多く、通常は主催者が事前に警察に道路の使用許可を求める。 しかし今回のデモは、ソーシャルメディアを使って自然発生的に集まっている。 事前に道路の使用許可をとっていないことから、警察と衝突するケースが多発している。 デモを偶然目撃したフォトグラファー、スタン・ナカゾノ氏はこう話す。 「自転車に乗った警官が、デモ参加者を1人押し倒して取り囲み、逮捕した。 自転車で市民を追い散らしながら『これは違法な集会だ。 通りから立ち退き、歩道を歩け』と何度も叫んでいた」 ナカゾノ氏は、ブティックなどの商店の入り口のガラスが破られているのも目撃したという。 マンハッタンでも商店の入り口などが破壊されている。 撮影:スタン・ナカゾノ 暴行がはっきり映ったビデオが引き金 筆者も2003年から住んでいて、ニューヨークで破壊行為を伴うデモを見たのは初めてだ。 白人警官や市民に、罪のない黒人が殺害されることはこれまでもあったが、なぜ今回はこんなにデモが広がったのか。 自営業で市民運動家のジョシュ・ケイス氏(45)は、フロイド氏が殺害された際に撮影されたビデオが、大きな引き金になったとみる。 「これまでもビデオが残っている事件があったが、遠くからだったり、ぼやけたりしていた。 でも今回のビデオは、公衆の面前で警官による殺人があったことがはっきりしていた」 ビデオからは、フロイド氏が警官の膝で9分近く首を押さえつけられ、2分過ぎに動かなくなる様子が分かる。 「ものを燃やしたりする過激な行動は、僕も10代から20代にやっていた。 今の若者がそれをしてもおかしくない。 正義が通らないことへの怒りはよく分かる」 ジャーナリストでミレニアル・Z世代評論家のめぐみ・シェリーさんも、フロイド氏殺害のビデオの迫力が、デモの広がりにつながったと分析している。 「膝で首を押さえ続けるのを見せつけられて、人種差別だけでなく、人格や人間を蹂躙していることが分かった。 また、新型コロナの影響で自宅待機が長かったから、より多くの人がビデオを見て、何かしなくてはと通りに出たんだと思う」 危機感が強いZ世代 アメリカの首都、ワシントンDCで行われた反人種差別デモ(5月31日撮影)。 参加しているのは、アフリカ系アメリカ人だけではない。 一旦停止で十分止まらなかったなどの疑いだった。 「あの怖さは忘れられない。 今回、『息ができない』とジョージ・フロイドが言っていたビデオを見たときは、信じられない気持ちだった」 先のシェリーさんは25年以上黒人と結婚し、「黒人の命は大切だ(Black Lives Matter)」運動にも詳しい。 彼女は今回、マンハッタンで黒人の人口が6割以上というハーレム地区のデモを目撃した。 「新型コロナのため、集会は危険なことは分かっているけど、大切なことだからとほとんどの人がマスクをして参加しているのが分かった。 『黒人の命は大切だ』という意識が浸透してきていると思う。 特に、Z世代(1990年代〜2000年代生まれ)は、半分以上が有色人種の構成となるので、今すぐに何かしないと大変なことになるという意識が強い」 「略奪が始まれば発砲が始まる」とツイート これを執筆している5月31日夜(米東部時間)も、ニューヨーク、ボストン、シアトルなどでデモが続き、MSNBCによると、ホワイトハウスの近くで火災が起きている。 トランプ大統領は、ミネアポリスでデモが起きた際、次のツイートをアップし、Twitter側が「暴力を美化している」という注意書きをつける事態を引き起こした。 「悪党らはジョージ・フロイド氏への追悼をおとしめており、許せない。 たったいまウォルツ・ミネソタ州知事と話し、軍は知事を全面支援すると伝えた。 私たちは事態を掌握するだろうが、略奪が始まれば発砲が始まる」.... Just spoke to Governor Tim Walz and told him that the Military is with him all the way. Any difficulty and we will assume control but, when the looting starts, the shooting starts. Thank you! — Donald J. Trump realDonaldTrump ホワイトハウス付近のデモは連日続いており、ホワイトハウス職員は出勤を控えるように通告されている。 トランプ大統領も一時、地下に避難したという。

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