レムデシビル 治験。 新型コロナ:コロナ薬候補「レムデシビル」、米中で治験結果分かれる (写真=ロイター) :日本経済新聞

レムデシビルとは!コロナウイルスに対して臨床試験。日本でも治験開始。

レムデシビル 治験

米国立衛生研究所(NIH)は2020年2月25日、COVID-19を対象に、抗ウイルス薬である「レムデシビル」の医師主導治験を始めたと発表した。 同治験は、NIH傘下の米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)が主導し、米Nebraska大学と協力して実施する。 また、同治験などを補完する目的で、開発元の米Gilead Sciences社が企業治験(第3相臨床試験)を開始。 日本もこれらの治験に加わる方針だ。 現在、COVID-19に効果があると正式に認められた治療薬は無い。 治験の結果次第では、レムデシビルがCOVID-19に対する治療薬として、世界で初めて承認される見込みとなった。 バイオの専門情報が毎日届くメルマガ(無料)の登録はから 「日経バイオテク」の無料試読のお申し込みはからお進みください。 米国の臨床試験登録システム(ClinicalTrials. gov)の情報によると、NIHが開始を発表した医師主導治験は、COVID-19の患者に対するレムデシビルの安全性と有効性を評価するための無作為化二重盲検プラセボ対照試験(新薬と偽薬=プラセボを医師も患者も分からない状態で投与して新薬の効果を科学的に評価する、RCTとも呼ばれる)だ。 394例(目標症例数)のCOVID-19の患者を、レムデシビル投与群とプラセボ投与群に均等に割り付ける。 同治験では各被験者について、試験開始から15日目における症状の深刻度を評価する。 深刻度は、完全回復から死亡までの7段階の尺度で評価する。 NIHによると、最初の100例の被験者を評価した後に、評価基準が適切であるか再評価するという。 厚生労働省健康局結核感染症課は本誌(日経バイオテク)の取材に対し、「日本も3月に、NIHが発表した医師主導治験に参加する方向で話が進んでいる」と回答した。 詳細は今後明らかになる。 また、Gilead社は2020年2月26日、COVID-19を対象にレムデシビルの第3相臨床試験を開始したと発表した。 アジアを中心として、世界中から約1000例を組み入れる予定だ。 Gilead社の日本法人であるギリアド・サイエンシズは本誌(日経バイオテク)の取材に対し、「NIHが発表した医師主導治験などとは別の試験だが、互いに補完し合う。 日本の症例も組み入れる予定だが、今は詳細を話せる段階ではない」とコメントした。 また、中国でも中日友好医院(北京市)が主導となりCOVID-19に対するレムデシビルの医師主導治験が進められている。 Gilead社は、同治験に使用するレムデシビルを提供している。 中国で進行中の医師主導治験については、「2020年4月に結果が得られる予定」(Gilead社のリリース)だ。 国内では「観察研究」が開始、アビガンなどの治療薬候補を患者に投与 国内では国立国際医療研究センター(東京・新宿)を中心に、COVID-19の患者に対する「観察研究」が始まった。 抗インフルエンザ薬の「アビガン」(ファビピラビル、富士フイルム富山化学)や、抗HIV薬の「カレトラ」(ロピナビル・リトナビル、米Abbvie社)、レムデシビルといった治療薬候補を、COVID-19の患者に投与する。 観察研究とは、「医療機関内の倫理委員会等の手続きを経て、患者の同意を得た上で、本来の適応とは異なる投与等を行った治療について、治療結果等を集積し、分析する一連の研究」(政府の公開資料)のこと。 一般に、臨床研究法に基づく「臨床研究」や、医薬品医療機器等法に基づく「治験」と比較して、開始までのハードルが低いとみられ、「緊急時ということもあり、試験開始のスピードを重視するなどした結果、観察研究の枠組みで(治療薬候補の投与を)開始することになった」(厚生労働省健康局結核感染症課)ようだ。 特に期待が寄せられる3つの治療薬候補、その作用メカニズムとは? 世界各国で開発が本格化した治療薬候補。 特に有望とされるレムデシビル、「カレトラ」、「アビガン」の作用メカニズムなどを改めて振り返る。 レムデシビル(一般名、医薬品は承認されるまで商品名は原則、付かない)は、もともとGilead社がエボラ出血熱の治療薬として開発を進めてきた抗ウイルス薬だ。 レムデシビルが抗ウイルス作用を示すメカニズム(作用機序)について同社は詳細を明らかにしていないが、これまでの研究から、ウイルスのRNAポリメラーゼを阻害することなどが報告されている。 また、NIHはレムデシビルについて、アカゲザルを用いた研究で、MERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルス(MARS-CoV)の感染症に対する有効性を示唆する結果を得たと公表している。 研究者は、新型コロナウイルスに対する効果も期待できると結論付けている。 Abbvie社の抗HIV薬カレトラは、リトナビルとロピナビルという2種類の薬剤の配合薬だ。 ロピナビルは、HIVのプロテアーゼ活性を阻害して、感染性のある成熟したHIVの産生を抑制する。 また、リトナビルは、薬物代謝酵素であるシトクロムP450(CYP)3Aによるロピナビルの代謝を阻害し、ロピナビルの血中濃度を上昇させる。 本誌が既報した通り、リトナビルとロピナビルの併用療法は、過去にSARS(重症急性呼吸器症候群)コロナウイルス(SARS-CoV)の感染症に対する有効性が示唆されている。 アビガンは、富士フイルム富山化学が2014年に製造販売承認を取得した抗インフルエンザウイルス薬。 既報の通り、主成分であるファビピラビルは、宿主の細胞内の酵素によって活性代謝物に変換された後、RNA依存性RNAポリメラーゼを阻害するなどして、ウイルスの複製を抑制するとされる。 富士フイルム富山化学の広報担当者は、「一部の研究機関から、新型コロナウイルスに関連する基礎研究でアビガンを使用したいとの要請があり、試薬提供や情報提供という形で協力した」と話した。 今後、新型コロナウイルスに対するアビガンの有効性などについて、基礎研究レベルでも検証が進むとみられる。

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ギリアド、吸入型レムデシビルの治験開始へ-使用拡大目指す

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しかし、レムデシビルを開発した米製薬企業ギリアド・サイエンシズ()は、データは「潜在的な有効性」を示しているとし、治験結果の解釈に異議を唱えた。 この草稿によると、中国で実施されたこの治験は新型コロナウイルス患者237人を対象とし、うち158人にレムデシビルを投与し、残る79人の対照群と経過を比較した。 投与した患者のうち18人は、副作用のため早期に投与を中止された。 草稿の著者らはレムデシビルについて、対照群と比較して「症状が改善するまでの期間の差と関連付けられない」と指摘。 治験開始から1か月後に、レムデシビルを投与された患者の13. この差は統計的に有意ではない。 WHOはフィナンシャル・タイムズ紙に対し、草稿は査読中であり、誤って公表されたと説明した。 ギリアドの広報はAFPに対し、公開された草稿には「治験に対する不適切な解釈が含まれる」と述べ、参加者が少なく早期に中止されたため、統計的に有意な結果は出ていないと説明した。 その上で「治験の結果は確定的でないが、このデータの傾向から、特に早期に治療を受けた患者に対してレムデシビルの潜在的な有効性が示されている」と述べた。 今回の治験は、有効性についての最終的な結論を示すものではない。 現在、より進んだ段階の複数の大規模治験が複数行われており、より明確な実態がまもなく明らかになる見通し。

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新型コロナ感染症の重傷者に対する治験薬「レムデシビル」が治験...

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4円(1錠) 「アビガン」は、抗インフルエンザウイルス薬。 富士フイルムホールディングス傘下の富士フイルム富山化学が開発し、2014年に製造・販売の承認を得た。 ただし、国が新型インフルエンザの流行に備えて備蓄する特殊な治療薬で、一般に流通はしていない。 国は現時点で200万人分の備蓄を持ち、「タミフル」など既存のインフルエンザ治療薬が効かないような新型インフルエンザウイルスが流行した時に、初めて国がアビガンの投与開始を検討する。 流通していないため、薬価も設定されていない。 なぜ、このインフルエンザ治療薬が、新型コロナウイルスに対して有効だと考えられているのか。 インフルエンザウイルスは、(1)人の粘膜に吸着して細胞内に侵入し、自身の膜を破って細胞中にウイルスの設計図であるRNA(リボ核酸)を放出する。 これを「脱殻」という。 (2)放出されたRNAが、細胞内でさらにウイルスを生む。 これを「複製」という。 (3)そのウイルスが酵素の力を借りて細胞の外に出る。 これを「遊離」という。 これらのどの段階を阻止するかで、薬の種類が異なる。 このうちアビガンは、「複製」を助ける「ポリメラーゼ」と呼ばれる酵素の力を阻害する「RNAポリメラーゼ阻害薬」。 新型コロナウイルスもRNAの複製によって増殖するため、同様の阻害効果が期待されているわけだ。 厚労省によれば、2つの医療機関で投与の具体的な準備に入り、うち1つの機関で22日から投与を開始した。 アビガンのメリットは、条件付きではあるが国の承認が既に得られている点だ。 効果が確認され、新型コロナウイルスに対する承認が得られれば、すぐにでも投与が可能になる。 富士フイルムホールディングスは「アビガンの増産に関する検討要請が政府から来ているのは事実。 現在、検討中だ」としている。 ただし、アビガンは胎児に副作用があるため、妊婦には使用できない。

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