ティファニー 買収。 ティファニーの値段が上がる?LVMH(ヴィトン)買収の影響を調査

LVMHのティファニー買収に黄信号、幹部が「コロナ不況」警戒

ティファニー 買収

10月28日、米宝飾品大手ティファニーが、仏高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)に取り込まれようとしている。 写真は米ビバリーヒルズの店舗。 アレッサンドロ・ボグリオロCEOが打ち出した経営立て直しの道筋はなお前途遼遠だし、ドル箱市場の1つである香港で逆風に見舞われているからだ。 ただ、フランスの億万長者にもっと多くの買収資金を支払わせることはできるだろう。 アルノー氏の提示額は、出し惜しみしたとは言いにくい。 ティファニーの時価総額に22%を上乗せし、評価した147億ドル(含む負債)は今年度の予想EBITDA(利払い・税・償却前利益)の14倍に達する。 それでもティファニーは今のところ提案を積極的には受け入れておらず、28日には現在慎重に検討していると表明するとともに、株主にまだ行動しないよう促した。 もしボグリオロ氏が独立を保ちたいなら、ティファニーが独自により大きな企業価値を生み出せると株主を説得する必要が出てくる。 LVMHの147億ドルという評価額を超えるには、ティファニーのPERを趨勢的な11倍と仮定した場合、13億ドルものEBITDAを生み出さなければならない。 つまり30%近いEBITDAの伸びを意味するが、リフィニティブのデータを見る限り、アナリストは少なくとも向こう3年はそうした成長を達成できると見込んでいない。 さらに悪いことに、ティファニーは8月時点で、香港で抗議デモが収束しなければ、年間売上高が見通しに届かないと警告を発しているため、企業価値増大の実現期待は一層先送りされつつある。 株主とすれば、そんな先の話よりも現在手に入るキャッシュの方が好ましいと思うだろう。 もっともボグリオロ氏は、ティファニーにはより高い買収額を提示するのが妥当だと主張できる。 高級ブランド品業界にあって、同社は公開企業という希少価値を持つため、相当なプレミアムを乗せるのにふさわしい。 LVMH側にも、もっと高い提示額の負担を吸収する余裕がある。 たとえ40%のプレミアムを付けても、バランスシートはほとんど痛まないとみられる。 LVMHが動いたことで、ティファニーを巡る買収合戦が勃発するかもしれない。 ボグリオロ氏は、LVMHのライバルであるケリング や、リシュモン さえも関心を向けさせるのではないか。 「マイケル・コース」ブランドを擁するカプリ など、より規模が小さいプレーヤーは、資金が豊富なプライベートエクイティファンドと提携する可能性がある。 ティファニーの話に戻れば、魅力的な買収防衛策がない以上、ボグリオロ氏としては自社の売却価格つり上げに専念するべきだ。 *ティファニーは提案を検討中と説明するとともに、株主にまだ行動を起こさないよう助言した。 LVMHはティファニー株の25日終値に22%のプレミアムを乗せた金額を提示した。 *ティファニー株の28日終値は31.6%高の129.72ドル。 (筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。 本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています) *このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。 このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。 当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。 このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。 ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

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訂正:コラム:米ティファニーへの買収提案、145億ドルは高いか安いか

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)」に買収を提案したことが、最近話題にあがりました。 今回は、なぜこのような話になったのか、その理由について触れてみたいと思います。 LVMH (モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の現状 まずは「LVMH (モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)」についてですが、ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)を筆頭にブルガリ(BVLGARI) 、セリーヌ(CELINE)、ベルルッティ(Berluti)、タグ・ホイヤー(TAG Heuer)、フェンディ(FENDI)といった世界に名だたる70以上のブランドを傘下に持つ、フランスのコングロマリット(複合企業体)になります。 その設立は、1987年にシャンパンの「ドン・ペリニヨン」や「モエ・エ・シャンドン」、ブランデー(コニャック)の「ヘネシー」で有名なモエ・へネシー社とルイ・ヴィトン社の合併により始まります。 その後、業績低迷に苦しむ世界の名門ブランドを安値で買収し、資産価値を高め次々と再生させ、世界最大級のグループへと成長を遂げます。 この巨大帝国を築き上げた人物こそが、現・会長兼最高経営責任者(CEO)であり、「カシミヤを着たオオカミ」や「ファッション界の法王」「ターミネーター」などの異名を持つベルナール・アルノーです。 彼は、冷徹な経営スタイルと買収を決めたブランドをことごとく手中に収めるさまから、そう呼ばれているそうです。 一方で「資本の論理」を業界に持ち込んだ革命児であり、LVMH (モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)は服飾・宝飾品ばかりでなく、香水・化粧品、酒類など多岐にわたり展開しています。 また、マーケットとして手薄だった中国などを筆頭に、海外に販路を積極的に拡大させました。 特にルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)は、グループの利益の4割を稼ぎ出すほどのめざましい成長を遂げます。 現在、世界の高級ブランドの多くは3強と呼ばれる3大ラグジュアリー・コングロマリットのいずれかに吸収されつつあります。 2018年12月期通期の売上高は、1位がLVMH (モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の約468億ユーロ(約5兆6100億円)という物凄い売上高を誇っています。 )」に、白羽の矢を建てたのです。 世界5大ジュエラーの一つであり、オードリー・ヘプバーンが主演した映画「ティファニーで朝食を」は、ブランドの世界的知名度と人気を確立させました。 )の象徴といえば、ブランドカラーである「ティファニーブルー」、今や婚約指輪の主流である「ティファニーセッティング」や「オープンハート」のペンダントなどが有名です。 現在、世界で約300店舗以上を展開し、2019年1月期の売上高は44億4210万ドル(約4797億円)になります。 ちなみに売上の約4分の1が婚約指輪だそうです。 )は、世界的に人気のあるブランドですが、特に本国アメリカ以外の巨大マーケットで言いますと中国で絶大な人気を誇っていました。 しかし、近年は米中関係の悪化のあおりを受け、アメリカを訪れる中国人観光客の減少や、香港のデモなどの影響で、収益環境が悪くなる一方です。 )とっては、厳しい立場に置かれているのは明白でした。 一方、ティファニーは、低調な中国マーケットに先行きの成長戦略が描けないでいる。 そんな状況の中、2019年10月に買収提案の話が持ち上がったのです。 また、今回の買収劇にはどちらにも恩恵があり、LVMHにおいては、ティファニーを買収することで売上高は日本円で約6兆円を超え、競合に圧倒的な差を付けられます。 そして、同じ時計・宝飾品部門の傘下ブランド「ブルガリ(BVLGARI)」とは、顧客層が違うため互いに食い合うことなく相乗効果が期待でき、世界に通用するティファニーのブランド力を利用し、ターゲット層の拡大を狙えます。 一方、ティファニーは巨大資本の傘下に入ることで、広告費など莫大にかかっていたコストが削減でき、さらにLVMHが前述の「ブルガリ(BVLGARI)」を2011年に約4200億円で買収し、見事収益を改善させ成長につなげた実績から、業績改善に苦労しているティファニーにとっては、収益環境を改善できるチャンスであり、まさに渡りに船といった感じではないでしょうか。 )買収が基本合意に達したとの発表が世界に発信されました。 買収総額は約162億ドル(約1兆7600億円)で、会長兼CEOのベルナール・アルノーは「我々は献身的にティファニーを発展させていく。 今後数世紀にわたり成長することを楽しみにしている」と述べています。 業績低迷に苦しむティファニーが買収提案を受け入れた背景には、やはり米中貿易摩擦による不安要素が後押ししたと専門家は言っています。 また、この買収によりフランスのLVMHは、アメリカでの存在感をより高めると同時に、市場における時計・宝飾品部門のポールポジションを獲得し、帝国の足場をいっそう固める方向に進み始めています。 これからの高級ブランド業界は、三国志さながらのLVMH ・リシュモン・ケリング「3強」グループの三つ巴戦国時代が訪れるのか、もしくは独立系ブランドが生き残るのか、今後の展開に目が離せません。

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Global|LVMHはなぜ「ティファニー」を買収するのか?

ティファニー 買収

11月5日、LVMHが買収提案価格を正当化するには、ティファニーの資本コストを上回る投資利益率(ROI)を上げる必要がある。 写真はフランスのニースにあるティファニーの店舗。 それでもLVMHがティファニーに対する提案価格を正当化するには、ティファニーの資本コストを上回る投資利益率(ROI)を上げる必要がある。 モーニングスターの推計によると、ティファニーの資本コストは8.6%だ。 Breakingviewsの試算では、ティファニーがこれほどのROIを達成するのは困難なことが分かった。 リフィニティブの推計によると、ティファニーの今年度の売上高伸び率は1%弱、営業利益率は18%弱となる見込み。 LVMHが買収を正当化するには、ティファニーの業績を改善し、今後5年間で売上高伸び率を9%、営業利益率を24%に高めなければいけない。 これはLVMHが達成している素晴らしい業績をもしのぐ水準だ。 リフィニティブの推計によると、LVMHの売上高は2023年まで年8%のペースで拡大し、今年の営業利益率は21%と予想されている。 ティファニー株は4日の終値が127ドルで、投資家は提案価格の上乗せを見込んでいるようだ。 しかし提案価格が引き上げられ、例えば130ドルになれば、LVMHの株主がプラスのリターンを得るには、ティファニーの売上高伸び率を年11%に高める必要がある。 LVMHにはとってハードルが一段と上がる。 もちろんLVMHは過去の有名ブランド買収と同様に、5年よりもはるか先を見据えている。 ティファニーの経営を抜本的に改革し、将来的にリターンを高めるには多額の投資が必要だが、LVMHの株主はこうした取り組みを受け入れるだろう。 LVMHには8年前にブルガリを買収し、経営の立て直しに成功した実績があり、この点もある程度は安心材料だ。 ティファニーのアレッサンドロ・ボグリオロ最高経営責任者(CEO)は、LVMHの提案をきっかけに買収合戦が起きて、提案価格が昨年付けた約140ドルの過去最高値に迫る水準まで吊り上るのを望んでいるかもしれない。 しかし他のどんな買い手も買収価格を巡りLVMHと同じ制約に直面するだろう。 ティファニーという宝石を輝かせるには、多くの汗を流すことになる。 *ティファニーは取締役会が提案を検討中と説明するとともに、株主に行動を起こさないよう助言した。 (筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。 本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています) *このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。 このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。 当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。 このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。 ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。 0 : 0• narrow-browser-and-phone• medium-browser-and-portrait-tablet• landscape-tablet• medium-wide-browser• wide-browser-and-larger• medium-browser-and-landscape-tablet• medium-wide-browser-and-larger• above-phone• portrait-tablet-and-above• above-portrait-tablet• landscape-tablet-and-above• landscape-tablet-and-medium-wide-browser• portrait-tablet-and-below• landscape-tablet-and-below.

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